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第4回 親子で楽しめるシュタイナー教育 【ムックマム5号より】

前回は、子どもにとって遊びは単なる暇つぶしではなく、子どものその後の人生・生き方にまで大きく影響を与えていくものと考えられている点をお話しました。今回は遊びについて、もう少し深く考えてみます。

 子どもは遊びの中で、模倣やファンタジーを活発に働かせながら、少しずつ世界を学んでいくと言われています。例えば、子どもはお母さんが洗濯物をたたんだり、台所で野菜を切ったりしている様子をただじっと見ています。この体験は、子どもの心の奥深くにしっかりと受け入れられ、子どもはそれらを模倣という形をとって、遊びの中で生き生きと再現していきます。

 子どもの遊びは大人から見ると、一見衝動的です。子どもは遊びを思いつくと、すぐに試したくなり、どこででも始めようとします。子どもにとっては、まわりの世界を知り、面白そうだと感じたことを次々と体験していくことが大きな喜びなのです。ですから、子どもはお母さんが洗濯物をたたんでいるのを見た後、しばらくすると自分のハンカチやタオルを黙々とたたみ始めます。これはお母さんが洗濯物をたたんでいたという行為を、子どもは何か面白そうだと感じ、やりたくなって、ふっと自分の周りにあったハンカチやタオルをたたんでいたというわけです。この時の子どもの行動は大人に命令されたのではなく、体が自然に動き、おこなったものです。ですから、子どもの心に「洗濯物をたたまなければならないんだ」という重荷はありません。子どもの心の中は、面白いことをやっているんだという深い満足感でいっぱいなのです。

 このようにまわりの大人が面白いことをしている様子に、子どもの心が動かされ自然に体が動いて、楽しんでそれがくり返し行われ、習慣となることが何よりも大切です。

 例えば遊びのおかたづけもそうです。おかたづけをする時に、6歳にもならない幼児に「もう大きいんだから、ひとりでおかたづけくらいできるわね」と期待すると、子どもは自分の手におえない課題の前に立たされることになります。それに対して、「○○ちゃん(お人形)はもう眠いからベットへ、積み木さんもみんなのところへ戻りたがっているわね」と言えば、子どもは急いでおかたづけを始めるでしょう。そのときの子どもの心の中には、大人から課題を与えられたという意識はなく、ただ、「○○ちゃんは眠いんだからベットに入れて寝かせてあげよう、積み木さんもみんなのところに帰りたいのだから、返してあげよう」というメルヘンの世界の中にいるにすぎません。そうなると、おかたづけも子どもにとっては楽しい遊びの続きです。

 シュタイナー教育では3歳半から5歳半までの時期には、おかたづけは遊びのプロセスの一環としてなされると考えられています。ただし、遊びの時間の最中に遊びを中断しておかたづけをさせていはいけません。というのは、新しいおもちゃを取り出す前に、それまで使っていたおもちゃをいちいちしまっていると、豊かで変化に富んだ遊びは妨げられてしまうからです。又、まわりの大人は自分でもおかたづけを楽しむようにし、子どもがおかたづけをしても、いちいちほめる必要はありません。ほめられるからやるという形で習慣にするのではなく、あくまでもごく当然の習慣として身につけさせてあげることです。

 それからもっとも大事と思われることに、子どもが楽しそうに遊びの世界にいる時に、周りの大人が理由もなしに、子どもの遊びをやめさせないという点があげられると思います。大人が注意を与え、干渉すると、子どもは常に追い立てられ、自分のしている事に集中出来ません。すると、いつか、自分から何かを始めようとする気持ちを失ってしまうといいます。

 「2~3歳の頃に模倣によって学ぶことができず、たえず知性に訴える教育を受けたり、厳しい訓練によってしつけを教え込まれた子どもたちは、4歳になる頃には自分から進んで遊ぶことがなくなります。そして、他の遊び友達との触れ合いもなかなかもてず、青白い顔色になっていきます。」(―親子で楽しむ手づくりおもちゃ―フロイロ・ヤッケより)



文責 白石深納子

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